鼻詰まりの原因は大きく分けて3つあります.
- 鼻中隔が曲がっている(鼻中隔弯曲症)
- 下鼻甲介がふくらんでいる(肥厚性鼻炎やアレルギー性鼻炎)
- ポリープなどが鼻の中にある(慢性副鼻腔炎など)
診断の方法
- 鼻の中を目やカメラをつかって覗く
- CTをつかって鼻の中全体を撮影する
- 鼻通りをみる機械(鼻腔通気度計)で気流をみる
治療の方法
薬物治療
おもにアレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎の場合に行われます.1〜3ヶ月治療を行って十分な改善が得られない場合には,手術治療にステップアップします.他院で治療を行っていらっしゃる方は,経過がわかるお薬手帳や紹介状をお持ちください.
手術治療
鼻中隔弯曲症や肥厚性鼻炎といった構造的な問題の場合には,第一選択となります.とくに鼻中隔弯曲症の方は薬物治療が無効であることが多く,手術治療によって劇的に鼻通りが改善することが多いです.
術後について
構造的な問題のみである場合には,術後頻回な通院は不要です.術後経過が問題ない場合の術後診察について,一例を示させていただきます.
- 手術直後(翌日〜2日後)
鼻の中の止血用詰め物を抜きます.昔ながらのガーゼよりも鼻内で癒着が少ない資材を使用しており,痛みを和らげる工夫をしております. - 手術後早期(1〜2週間後)
鼻内の抜糸を行います.場合によりシリコンの板を固定のため入れておりますので,そちらを外来にて抜かせていただきます. - 手術後安定期①(1〜11ヶ月)
傷口が落ち着いているかの定期診察です.紹介元の先生がいらっしゃる場合には,定期診察は紹介元の先生で行っていただくこともございます.
傷口が問題なければ3〜6ヶ月ごとに診察を行います. - 手術後安定期②(1〜2年)
鼻詰まりが再発していないことを確認して,終診とさせていただきます.
アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎(特に好酸球性副鼻腔炎)のような定期的な薬物治療が必要な場合にはこの限りではございません.